第三種電気主任技術者、通称「電験三種」。
合格率は、10%に満たない難関国家資格です。
「理論」「機械」「電力」「法規」の4科目があり、3年間で全科目の合格を目指します。
勉強時間が多くかかりそうだし、不安や疑問がいっぱいではないでしょうか。
私も勉強を始めるとき不安や疑問でいっぱいでした。
「受験したいけど勉強法がわからない。」
「過去問だけで合格できるかな?」
「過去問でどのくらい勉強すればいいんだろ?」
「過去問でのおすすめの勉強法は?」
私は、こんな疑問を抱えていました。
同じ疑問を抱える方へ、電験三種を3年で合格した私が、過去問での勉強法について解説します。
電験三種 は 過去問 だけで合格できる?
電験三種の受験に欠かせない「過去問」。
結論から言いますと、「無理」です。
無理は言い過ぎかもしれませんが、受験料を無駄にする可能性が高いです。
受験のタイミングによれば、運よく合格する可能性はあると思います。
ではなぜ無理なのか解説します。
過去問だけでは合格できない理由1
まず1つ目の理由は、「論説問題に対応できない」です。
電験三種は論説問題と計算問題が出題されます。
論説問題を解くには電気の知識が必ず必要です。
過去問を勉強しただけだと、勉強できている知識の範囲が狭くなり、回答できる問題が少なくなります。
電験三種の合格には、出題範囲が広いため、広く浅く知識をつけておかなければなりません。
論説問題は類似問題でも、知識がなければ応用が利かず対応できません。
でも計算問題が完璧にできれば60点くらいとれるんじゃないかな?
と思った方もいると思います。
過去の平均的な点数配分を以下にまとめました。
理論:計算80点。論説20点。
機械:計算50点。論説50点。
電力:計算40点。論説60点。
法規:計算40点。論説60点。
このように、理論以外は半分を論説が占めています。
類似問題が出題されることはありますが、過去問だけで合格点をとるには厳しい点数配分ですね。
このことから、論説問題は重要で、過去問だけでは勉強不足なことがわかります。
過去問だけでは合格できない理由2
2つ目の理由は、「解説が理解できない」です。
過去問題集には、問題と解説が記載されています。
だいたい1つの問題に対して1ページを使って解説されています。
非常に丁寧に解説されていて理解しやすいです。
ですが、難易度が低いものから高いものまで1ページで解説されています。
初心者には解説が少し足りないことがあります。
「なんでこの公式を使うんだろう?」
「いつの間にか答えが出てる・・・」
「この法則理解できない」
と思うことがあると思います。
私がそうでした。
最低限の知識がある人への解説になってると感じました。
過去問だけでは合格できない理由3
3つ目は、「新しい問題に対応できない」です。
過去問題で勉強できるのは、あくまで今までに出題された問題です。
毎年新しい問題が出題されます。また、法規は改正されることがあります。
これまで解説した通り、電験三種の出題範囲は広く浅い知識が必要です。
過去の問題だけではカバーしきれません。
また、過去問題を応用して解ける問題が出題されることがありますが、基礎知識がないので応用力が身につきません。
過去問題を使用した勉強方法
過去問題だけでの合格は無理と解説してきましたが、電験三種の勉強には過去問題集が必須です。
類似問題は毎年出題されていますし、勉強の理解度を知るのに最適です。
類似問題で点数が取れるように、何度も過去問を解きましょう。
まずは過去問題集で自分の実力を確認してください。
初心者の方は、どんな出題がされるのか確認してみましょう。
そして苦手な問題や出題の仕方がわかったら、テキストで勉強し理解を深めてください。
テキストで一通り勉強できたと感じたら、再度過去問題集に挑戦しましょう。
過去問題集は、10年分を10回は繰り返し勉強することをおすすめします。
「同じ問題が出題されたら完璧に回答できる!」
「類似問題で点数を稼ぐ」
この意識で過去問を勉強しましょう。
過去問を使った勉強法や、おすすめの参考書について他の記事にまとめましたので参考にしてください。
関連記事:【 電験三種 】合格者が実際に使用した 参考書 は3冊! 勉強法 を解説!
おすすめの過去問題集
これまで過去問の必要性を解説しましたので、私がおすすめする過去問題集について解説します。
電験三種過去問題集(電気書院)です。
10年分が記載されています。
左1ページに問題、右1ページに解説が記載されています。
図やイラストを用いて解説されているので、分かり易く回答方法の勉強になります。
まとめ:電験三種は過去問を適切に使って勉強しよう
電験三種には過去問での勉強が必須です。
ですが過去問の勉強だけでは、基礎知識の学習が不十分で応用が利きません。
また、回答の解説も理解できず中途半端な知識がついてしまいます。
参考書と過去問を併用して正しい知識を身につけましょう。
何回も繰り返し勉強することが大切です。
電験三種に合格するには、多くの勉強時間が必要です。
あきらめそうになる時があると思います。
電気資格の最上位である「電気主任技術者」合格のために頑張りましょう!